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法人を立ち上げて起業しようと考えたとき、法人といえば真っ先に「株式会社」を思いつく方は多いと思います。
しかし、法人は株式会社だけでなく全部で16種類あります。
本記事では、そもそも法人とは何かを解説した上で、代表的な株式会社・合同会社・NPO法人について解説しました。
会社設立の流れや費用については「会社設立の流れから費用まで。会社設立に関するあれこれをまとめました。」で解説していますので参考にしてください。
そもそも法人とは?16種類に分類
法人とは、法律の規定で1人の人格と同じような権利や義務を認められた組織の存在のことです。「法」によって「人」と同じような資格を認められているので「法律上の人格=法人」と呼ばれています。会社のメンバーが1人でも100人でも同じく一つの法的な人格として扱われます。
法人を細かく分けると16種類あります。
- 地方公共団体:地方の行政を担う自治体
- 独立行政法人:特定の行政業務を独立して行う法人
- 特殊法人:特別法で設立された公的な役割を持つ法人
- 株式会社:株式を発行して資金を調達する営利法人
- 合同会社:出資者全員が有限責任を負う法人
- 合資会社:無限責任社員と有限責任社員がいる法人
- 合名会社:出資者全員が無限責任を負う法人
- 社会福祉法人:福祉事業を行う非営利法人
- 医療法人:医療や介護を提供する法人
- NPO法人:社会的課題解決のための非営利団体
- 学校法人:教育機関の運営を行う法人
- 宗教法人:宗教活動を行う非営利法人
- 財団法人:寄付金などで運営される公益性の高い法人
- 社団法人:特定の目的のために人が集まって運営する法人
- 協同組合:組合員の利益を共助するための組織
- 労働組合:労働者の権利保護と労働条件改善を目的とする組織
この16種類のうち、代表的な「株式会社」「合同会社」「NPO法人」について具体的な企業を含めて詳しく解説します。
株式会社とは
株式会社とは、利益を社員や株主に付与することと引き換えに資本を調達する法人のことです。法人全体の94.5%を株式会社が占めており、最も信頼が高い法人とされています。株式会社は会社法に基づいて設立されます。
株式会社では、出資者である株主と取締役の役割が切り離されています。これを「所有と経営の分離」と言います。
株式会社に向いている業種
将来株式上場を目指している企業
株式上場をするためには、株式を発行する株式会社である必要があります。
ベンチャーキャピタルなどの資金調達を想定している企業
株式を付与して出資を受けるベンチャーキャピタルでの資金調達をするためには、株式会社である必要があります。
他にも以下のように、海外に本社を構える企業や国内の有名企業が合同会社の形態を用いるケースも多くあります。
以下のように、有名企業は株式会社の形態を用いることが多くあります。
- トヨタ自動車株式会社
- ソニー株式会社
- 株式会社ZOZO
合同会社とは
合同会社とは、株式会社とは違って経営者と出資者が同一である法人のことです。出資者全員が会社の経営者であることから、会社の重要な決断が柔軟に判断ができます。
合同会社は会社法に基づいて設立される法人です。日本では2006年に認められた比較的新しい会社形態で、アメリカでは株式会社と同じくらい普及している会社形態です。
合同会社では、出資者=経営者であることから、出資した全ての社員に会社の決定権があります。
合同会社に向いている業種
小規模のスモールビジネス
合同会社は所有と経営が分離していないため、意思決定が早く、自由度が高いため、スモールビジネスの場合には特にメリットが大きくなります。
地域に根差した飲食店やサロン
株式会社のように広範な社会的信頼を必要とせず、地域に根差した、または家族経営の飲食店やサロンなどであれば、自由度が高くコストも抑えられる合同会社は最適です。
他にも以下のように、海外に本社を構える企業や国内の有名企業が合同会社の形態を用いるケースもあります。
- Apple Japan合同会社
- 合同会社ユー・エス・ジェイ
- 合同会社西友
ここまでに紹介した「株式会社」と「合同会社」の違いについては、こちらの記事でさらに詳しくまとめています。あわせてご覧ください。
株式会社と合同会社の違いとは?メリットデメリットを含めて解説
NPO法人とは
NPO法人(Non-Profit Organization法人)とは、株式会社や合同会社などとは違い、利益を目的とせずに事業をとして社会問題の解決や公益の追求を目的としている法人のことです。NPO法人は、特定非営利活動促進法に基づいて設立されます。
NPO法人は利益をあげていないと誤った解釈をされますが、利益をあげていないわけではありません。もし利益を上げた場合には、株式会社でいうところの配当のように団体で得た利益を構成員に分配することはせず、公益のためにその利益を再投資するということになります。
NPO法人に向いている業種
社会課題を解決したい
法人格にとらわれず、関心のある社会課題に取り組みたいと考える場合、NPO法人は最適です。
以下のように、利益を目的とせずに社会問題を解決しようという法人が挙げられます。
法人の種類まとめ
法人を細かく分類すると全部で16種類あります。法人の種類は法人で何をどのように成し遂げたいかによって適切な形態が変わります。
- 法人とは、法律の規定で1人の人格と同じような権利や義務を認められた組織の存在のこと
- 株式会社とは利益を社員や株主に付与することと引き換えに資本を調達する法人のこと
- 合同会社とは経営者と出資者が同一である法人のこと
- NPO法人とは利益を目的とせずに事業をとして社会問題の解決を目標としている法人のこと
また、会社設立に関しては「会社設立の流れから費用まで。会社設立に関するあれこれをまとめました。」をご確認ください。
法人の種類をどのように選択すべきか不安な方は、一度お気軽にINQにご相談ください。初回無料でお話をうかがい、事業内容に適切な法人の種類のご提案をいたします。