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減資とは?気をつけるべき点やメリット・デメリットについて解説

創業前に知りたいこと 減資とは?気をつけるべき点やメリット・デメリットについて解説
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創業融資のスペシャリスト INQ

株式会社INQは、スタートアップの融資支援に特化した専門チームです。 スタートアップの諸事情やビジネスモデル、エクイティとの兼ね合い等も考慮し、これまで累計600社以上(年間約200社・13億円超)のスタートアップの創業融資を成功させています。シード〜シリーズAの様々な状況に柔軟に対応し、融資成功への最適なルートをご提案します。

減資とはどのようなものであり、増資とは何が異なるのでしょうか。また、減資をするメリットとデメリットは何があるのでしょうか。

本記事では、減資の概要やメリット・デメリット、手順について詳しく解説していきます。

この記事でわかること
  • 増資とは何か
  • 増資のメリットとデメリット
  • 増資を受ける手順

減資とは

減資とは会社の資本金の額を減少させる手続きのことを言います。

減資は「欠損の補填による経営立て直し」「株主への財産の払い戻し」「節税」の3つの内のどれかの目的のために行われます。

減資と同じく「資」が含まれる用語として「増資」があります。減資と増資は具体的にどのように違うのでしょうか。

減資と増資の違い

減資と増資では、文字通り、資本金を増やすか減らすかが違いです。

減資は、資本金を減らし、税金の優遇を受けるためや累積の赤字がある場合に資本金を取り崩して経営改善を測るなどの理由で行われます。

一方、増資は会社の信用を高める等の理由で行われます。

増資の詳細については「増資とは?融資や出資との違い、メリット・デメリットについて解説」をご参照ください。

減資のメリット・デメリット

減資には「有償減資」と「無償減資」の2種類があります。

有償減資は資本金の額を減らし、会社の財産を株主へ払い戻すことを有償減資と言います。有償減資は主に「株主への財産の払い戻し」の目的で行われます。

無償減資は会社の資本金を減らすことは有償減資と共通していますが、無償減資は会社の財産を株主へ払い戻すことはありません。無償減資は主に「欠損の補填による経営立て直し」と「節税」の2つの目的で行われます。

それぞれのメリット・デメリットを解説します。

有償減資のメリット

有償減資のメリットは、株主への配当を行うことができるということです。

有償減資は前述した通り、主に「株主への財産の払い戻し」の目的で行われます。株主は企業へ成長性や将来性を見込んで出資をします。利益が出た際には、企業は株主へ「配当」という形で出資のお返しをします。しかし、利益が出ず、この配当が株主へ出せなくなった際に有償減資は行われます。

利益が出ず、会社へ出資をしてくれている株主との関係が悪くなってしまうと、会社の存続が危ぶまれる可能性があります。そのため、有償減資を行うことで、株主と有効な関係を維持することができます。

有償減資のデメリット

有償減資のデメリットは会社の財産が減少するということです。

有償減資を行うと、会社の資金が配当として株主へ払い出されるため、会社の財産が減少します。

会社の財産が減少してしまうと会社の運営が難しくなってしまう可能性があります。そのため、有償減資を行う際、会社の財産と株主への配当をしっかりと考えて行う必要があります。

無償減資のメリット

無償減資のメリットは経営の立て直しができることと節税ができることです。

会社の業績が良くなく、数年に渡って赤字が続いていると財務諸表に繰り越した分の欠損金がたまっていきます。この欠損金は会社の利益を増やすか、資本金から補填するしか相殺することができません。無償減資を行うことで資本金を切り崩し、欠損金に当てることができます。そのため、経営の立て直しの一環として無償減資を行うことがあります。

また、無償減資のもう1つのメリットは節税です。資本金は1億円を超えると税制的な面で優遇を受けることができなくなります。そのため、資本金が1億円を超えている企業は1億円以下にすることで、税制的な優遇を受けることができ、節税に繋がります。

無償減資のデメリット

無償減資のデメリットは社会的な信用力が低下してしまう可能性があるということです。

企業と初めて取引する際に、与信という手続きでその会社が本当に信用できるかどうかを判別します。与信では信用調査会社のレポートや決算書などから、会社の信用度を判断しますが、この与信で資本金が少ないと会社の信用力がないと判断されてしまう可能性があります。

減資の手順

減資は以下の手順で行います。

  1. 株主総会での特別決議
  2. 債権者保護手続き
  3. 法務局への登記申請

株主総会での特別決議

減資は株主への影響が大きくなる可能性があるため、株主総会の特別決議が原則として必要になります。この株主総会では以下の3つを決議します。

  • 減少する資本金の額
  • 減少する資本金の額の全部または一部を準備金とするときは、その旨および準備金とする額
  • 資本金の額の減少がその効力を生じる日

債権者保護手続き

減資をする際、債権者保護手続きが原則として必要となります。

株主総会で減資の決議を行った後、官報での広告と個別に債権者へ催告をします。なお、定款にて会社が広告方法(日刊新聞紙に掲載する方法、または電子公告など)を定めている場合は、債権者への催告は必要ありません。

法務局への登記申請

減資の効力発生から本店所在地において2週間以内に、管轄する法務局へ変更登記をしなければなりません。

減資の登記を行う際は、司法書士等の専門家に確認してミスのないように手続きすることをおすすめします。

減資のまとめ

今回の記事では減資の概要、減資のメリット・デメリット、減資の手順について解説しました。

  • 減資と増資の大きな違いは資本金を増やすか減らすかでした。
  • 減資では、出資で得た資本金を減らし、税金の優遇を受けるためや累積の赤字がある場合に資本金を取り崩して経営改善を測るなどのために行われます。

また、有償減資と無償減資のメリット・デメリットでは、

  • 有償減資のメリットは、株主への配当を行うことができるということであり、デメリットは会社の財産が減少するということでした。
  • 無償減資のメリットは経営の立て直しができることと節税ができることであり、デメリットは社会的な信用力が低下してしまう可能性があるということでした。

減資を行う際は、しっかりと減資のメリット・デメリットを把握した上で、減資を検討しましょう。

 

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