創業融資のスペシャリスト INQ
最新記事 by 創業融資のスペシャリスト INQ (全て見る)
- アクセラレータープログラムとは?流れやメリット・デメリットも解説 - 2022年5月30日
- シェアオフィスってどんなところ?メリット・デメリットを詳しく解説 - 2022年5月27日
- ビジネスコンテストについて解説|参加のメリットや一例を併せて紹介します - 2022年5月26日
「会計監査」とは何をするのか?ご存知でしょうか。会計監査って何?と思う方もいるかもしれません。この記事では会計監査についての疑問を解決していきます。
- 会計監査とは?
- 会計監査の対象企業
- 会計監査の具体的な業務内容
会計監査とは?
会計監査は、会社が作成した財務諸表を会社内部に関わりのない第三者の会計監査人がチェックすることで、財務諸表監査とも言われています。
会計監査人が財務諸表をチェックすることによって、投資家は会社の経営状況を数値化した財務情報を信頼することができます。
上場企業は投資家に「財務情報」を公開することが法令で義務付けれています。しかし、企業独自で作成された財務情報が正確かどうかは企業が証明することはできません。企業内部で数字の操作をすることもできなくはないからです。そこで、第三者の会計監査人に依頼をし、財務諸表をチェックしてもらうことが会計監査の主な目的となっています。
会計監査ができるのは?
会計監査を行うことができるのは、公認会計士または監査法人となっています。
会計監査では財務諸表の監査だけでなく、ミスや不正の発生が防止できる状態の社内体制であるかをチェックする「内部統制監査」も行います。監査結果は、「監査報告書」として企業へ提出されます。
財務情報の正当性が会計監査によって担保されていれば、投資家は安心して投資活動を行うことができます。
会計監査の対象
会社法で会計監査人監査が義務付けられているのは以下の3つの会社です。
- 大会社
- 監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社
- 会計監査人の任意設置を行った会社
それぞれ説明していきます。
大会社
この大会社とは会社法で「最終事業年度に係る貸借対照表の資本金が5億円以上、または、最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部の合計額が200億円以上である株式会社」と定められています。簡単に言うと、資本金が5億円以上、または負債金額が200億円以上の株式会社は会計監査が義務付けられているということです。
監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社
監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社は、大会社と同じく会計監査人による監査が義務付けられています。会計監査人による監査の取扱いは、大会社の取扱いと同様になります。
会計監査を任意で行う会社
どのような規模の会社であっても会計監査人を任意で設置でき、会計監査人監査を受けることができます。会計監査人を設置すること自体は任意ですが、一度設置した場合、会計監査人監査が法定監査として義務付けられます。
会計監査の具体的な業務
会計監査で行われる業務は主に以下です。
- 貸借対照表と損益計算書の内容確認
- 売掛金と買掛金の残高確認
- 現金・預金・借入金の残高確認
- 伝票の確認
- 引当金などの確認
- 経理処理の状態の確認
貸借対照表と損益計算書の内容確認
総勘定元帳の残高と相違がないか、形式や科目の配列が適切かなどをチェックします。
売掛金と買掛金の残高確認
取引先からの残高証明書と照合し、売掛金と買掛金の残高が正確かどうかをチェックします。
現金・預金・借入金の残高確認
現金、および金融機関から得る残高証明書などと照合し残高が適切かチェックします。
伝票の確認
取引記録にもとに伝票が正しいプロセスで発行され、責任者に承認されているかをチェックします。
引当金などの確認
貸倒引当金や賞与引当金、退職給付引当金の計上に問題がないかチェックします。
経理処理の状態の確認
経理担当者の知識の確認や取引が正確に帳簿に記録されているかなどをチェックします。
それ以外にも預金や借入金の残高チェックや勘定科目の内容に不正なものがないかなど、会計監査人が厳密にチェックします。
会計監査まとめ
今回は会計監査について紹介しました。
会計監査は、会社が作成した財務諸表を会社内部に関わりのない第三者の会計監査人がチェックすることでした。
会計監査人監査が義務付けられているのは以下の3つの会社でした。
- 大会社
- 監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社
- 会計監査人の任意設置を行った会社
また、会計監査を行うことができるのは、公認会計士または監査法人でした。
会計監査では公平に、適切に検証してもらうことで企業の社会的信用が保たれます。
会計監査は主に上場企業などを対象としたものですが、来たるべきに備えて、税理士等と相談の上、経営管理体制を整えておきましょう。