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(日本ブラインドサッカー協会)インタビュー連載vol.1「日本のブラインドサッカーの歴史と共に」

創業者インタビュー (日本ブラインドサッカー協会)インタビュー連載vol.1「日本のブラインドサッカーの歴史と共に」
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若林 哲平

株式会社INQ代表取締役CEO、行政書士法人INQ代表。 様々な領域のスタートアップの融資による資金調達(デットファイナンス)を支援。年間130件超10億以上の調達を支援するチームを統括。行政書士/認定支援機関。複数のスタートアップの社外CFOも務め、業界への理解が深く、デットだけでなくエクイティ両面の調達に明るく、対応がスムーズだとVCやエンジェル投資家からの信頼も厚い。趣味はキャンプと音楽。4児の父。

日本のブラインドサッカーが発展するまで

ブラインドサッカーは、現在、国内でも競技の機運が盛り上がり、地域でのリーグ戦や日本選手権などが開催されていますが、海外ではいち早く1980年代初頭に開発され、ヨーロッパ、南米を中心に広くプレーされてきました。
2001年9月、当時アジアで唯一ブラインドサッカーを導入していた韓国に、「視覚障がい者の文化を育てる会」を中心とした視察団が向かいました。アイマスクをした選手が自由に走り回るプレーを目の当たりにし、日本でもこのサッカーを広めていこうと国内での普及が始まったそうです。その時のメンバーの一人が、現代表理事の釜本美佐子氏です。
手元には数本の試合の映像と、英文のルールなどわずかな資料だけ。
そんな中でも、多くのサポーターの協力により、2001年11月11日に日本視覚障がい者サッカー協会(JBFA)の前身となる「音で蹴るもうひとつのワールドカップ実行委員会」が発足。その後、2002年10月、JBFAが正式に発足しました。

日本ブラインドサッカー協会DATA
(2016年度)

  • 国内登録クラブ数:ブラインドサッカー 19チーム
    ロービジョンフットサル 3チーム
  • 競技人口 450名
  • クラブ活動都道府県[北海道・宮城県・新潟県・長野県・茨城県・千葉県・埼玉県・東京都・神奈川県・山梨県・愛知県・兵庫県・岡山県・広島県・福岡県]
  • 年間公式試合数:102試合(のべ25日)
  • ボランティア:登録数 約645名/年間のべ参加者数 1,246名
  • 年間イベント数:713回
  • 年間体験者数:23,855名

まさに日本におけるブラインドサッカーは、協会の発展と共にあったのですね!
競技が育ち、根付くためには、選手だけでなく、多くのサポーター・協賛企業も必要ですし、盤石な経済的基盤も不可欠です。JBFAさんは、持続可能な非営利事業をいかに作り上げていったのでしょう?今回インタビューさせて頂いたJBFAの松崎さんはこんなバックグラウンドの方です。

事務局長・松崎英吾さん プロフィール

国際基督教大学卒。
スポーツ庁経済産業省主宰「スポーツ未来開拓会議」委員、「IBSA(国際視覚障がい者スポーツ連盟)フットボール委員会」委員。
JIFF(日本障がい者サッカー連盟)理事。「ブラインドサッカーを通じて社会を変えたい」との想いから、日本視覚障がい者サッカー協会(現・日本ブラインドサッカー協会)の事務局長に就任。「サッカーで混ざる」をビジョンに掲げる。
また、スポーツに関わる障がい者が社会で力を発揮できていない現状に疑問を抱き、障がい者雇用についても啓発を続けており、サステナビリティがあり、事業型で非営利という新しい形のスポーツ組織を目指す。

ブラインドサッカーとは

松崎さんとのお話の前に、まずはこちらの動画をご覧ください。

視覚障がい者5人制サッカー(視覚障がい者サッカー、通称:ブラインドサッカー)とは、視覚に障がいを持った選手がプレーできるように考案されたサッカーである。競技は国際視覚障害者スポーツ連盟(IBSA)が統括しており、国際サッカー連盟(FIFA)が定めたフットサル(5人制室内サッカー)のルールを一部修正したものに沿って行われる。
日本での視覚障がい者5人制サッカーは日本ブラインドサッカー協会(JBFA)が統括する。
(引用元:日本ブラインドサッカー協会

ブラインドサッカーのルール


ブラインドサッカーは、「見え方」に応じて2つのカテゴリー①ブラインドサッカーと②ロービジョンフットサルに分かれています。
以下は国内ルールを簡略化したものです。

全盲カテゴリ(B1)とされ、フィールドプレーヤーはアイマスクを装着し、転がると音が出るボールでプレーするフットサルです。

  • コートはフットサルとほぼ同じサイズで、サイドライン上には高さ約1メートルのサイドフェンスが設置されます。
  • ボールは「シャカシャカ」という音が出るフットサル4号球とほぼ同じ大きさのものを使用します。
  • フィールドプレーヤーは4名、ゴールキーパーが1名、加えて、攻めるゴールの裏側にはガイドがいます。ゴールキーパー、ガイド、監督は晴眼者または弱視者が担います。
  • ボールに向かうときは「ボイ」という掛け声をかけなければなりません。かけないとファールを取られます
  • 日本国内では、晴眼者でもアイマスクを装着すれば、フィールドプレーヤーとしてプレーすることができます。一方国際競技大会では、医療上B1(全盲から光覚:光を感じる程度の視力)と認定されたプレーヤーのみが出場できます。

(資料提供:日本ブラインドサッカー協会)

ブラインドサッカーは、パラリンピックの正式競技にも認定されており、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて様々な広がりが生まれています。
日本のブラインドサッカー発展と共にあるJBFAの目指してきたGOALとは、、そしてこれから目指すGOALとは?
JBFA事務局長の松崎さんからは、私たちが全く予想していなかった答えが返ってきたのでした・・・。
次回は・・
特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会(JBFA)/事務局長 松崎英吾 さん
Vol.2  ビジョンとは北極星みたいなもの。いつもそこにあり、ぶれない。」

をお送りします。
任意団体としてスタートしたJBFAさんが組織として成長していくにあたり、大切にした【ある事】とは、何だったのでしょう?どうぞお楽しみに!
(次回更新/7月28日予定)

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