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融資も考えて決算を!PL脳が見落とすBS勘定!

創業融資 融資も考えて決算を!PL脳が見落とすBS勘定!
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若林 哲平

株式会社INQ代表取締役CEO、行政書士法人INQ代表。 様々な領域のスタートアップの融資による資金調達(デットファイナンス)を支援。年間130件超10億以上の調達を支援するチームを統括。行政書士/認定支援機関。複数のスタートアップの社外CFOも務め、業界への理解が深く、デットだけでなくエクイティ両面の調達に明るく、対応がスムーズだとVCやエンジェル投資家からの信頼も厚い。趣味はキャンプと音楽。4児の父。

スタートアップでは、当初エクイティでの資金調達のみで事業を進めていくつもりで、融資を念頭に入れずに決算をしてしまい、結局、後々融資にトライにトライする際に決算書で苦労するケースが散見されます。資金調達はエクイティだけではありません。融資も選択肢に入れた方がいいので、。今回は、デットファイナンスで重要となるBS勘定のポイントについてお伝えします!

まずは結論から!

融資を受けるに当たっては、

  • 決算書BSの雑勘定(預り金・仮受金・貸付金など)に要注意
  • 特に貸付金はよくない

PL脳は危険!

スタートアップはITを活用して、新規性の高いサービスを展開することが多く、特にシード期は大規模な設備投資等を行うことがないため、どうしてもPLに意識がが向きがちです。しかし、金融機関はBSも見ています。

もしトラクションが出ていて、PLが悪くないとしても、トップラインの売上ばかりに目を奪われ、融資の段階でBSの雑勘定でつまづくケースもあります。

BSの雑勘定とは?

貸付金、預り金、仮受金、仮払金、前受金、前払金、未収金などを、雑勘定といいます。

なぜ雑勘定はダメなのか?

雑勘定は暫定的な取引を記録するための勘定です。たとえば、メルカリやクラウドワークスのようなマッチングプラットフォームの場合、プラットフォーム側に入金されたお金は預り金等の雑勘定に計上され、取引が完了した後に売上に計上されます。売上や資産規模に対して雑勘定の割合が大きいと不確定な仮取引または経費処理が多い、不安定なビジネスモデル、という印象を与える可能性があります。

特に貸付金はよくない!

「貸付金」は、会社から役員や関連会社等に対してお金を貸している場合にBSに現れます。金融機関は会社の事業のために貸したお金を役員等にまた貸しする、迂回融資になることになるのを極端に嫌います。貸付先から本当に回収できるのか?不良債権にならないかも懸念します。

余談ですが、役員貸付金をBSから消したいとき、「貸付金は銀行に嫌われるので個人ローンで消しましょう」というのがノンバンクの個人ローンの営業トークとして使われることがあります。それくらい、役員貸付金はよくない認識でいいと思います。

まとめ

いかがでしょうか?御社のBSは、以下に当てはまっていませんか?

  • 決算書のBSの雑勘定(預り金・仮受金・貸付金など)の金額・割合が大きい
  • 役員等に対して貸付金がある

融資を資金調達方法の選択肢にするのであれば、決算書を見直してみて、必要に応じて顧問税理士に相談してみましょう。



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