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これから起業を考えている方や、個人で事業を行われている方は、法人という形態で事業を行うことを検討されるかもしれません。しかし、法人化する意味や、実際に会社設立の手順がよくわからない方も多いかと思います。
法人化のメリットや会社設立の手順などは、基本的なルールやポイントを理解することで、設立までにやるべきことを明確にイメージすることができます。
本記事は、会社設立に関する様々なテーマのまとめ記事です。
法人と個人事業主の違い
法人と個人事業主の違いについて解説していきます。
法人
法人とは個人以外で、法律上の権利義務の主体となることを認められているものを指します。
個人事業主
個人事業主とは法人を設立せずに自ら独立して、継続し事業を行う個人のことを指します。
法人と個人事業主の違い
法人と個人事業主の具体的な違いとして
- 費用面
- 社会的信用度
- 手続きにかかる工数
などがあります。
詳細は「個人事業主と法人の10個の違い|どちらがお得なのかを踏まえて解説」をご参照ください。
会社設立のメリット・デメリット
会社(法人)を設立する具体的なメリット・デメリットを説明していきます。
会社設立のメリット
会社設立のメリットは以下の3点です。
- 社会的信用度の高さ
- 有限責任にできる
- 節税が可能
社会的信用度の高さ
個人事業主よりも法人の方が社会的な信用度があるとみられます。
法人は登記簿謄本により、所在地や資本金などの重要事項を確認でき、実態を確認することができるためです。
融資を受ける際や企業を取引を行う際に非常に重要に場合が多いです。
有限責任にできる
個人事業主であれば、事業に失敗した際に全ての責任を追う必要のある無限責任です。
しかし、株式会社や合同会社であれば出資した範囲内のみの有限責任となります。
節税が可能
個人事業主の場合は、全体の収益のうち経営費を引いたところに所得税がかかります。
累進課税ですので、所得が大きくなるのに伴い、税金の支払いが大きくなります。
しかし、法人の場合は、全体の収益のうちの経費に加えて役員報酬を支払うことで法人税がかかる割合を減少させることができます。
また、税率がある程度一定なので、結果的に節税が可能になる場合があります。
詳しくは「法人成りをした方がお得?個人事業主が法人成りするメリットとデメリット」をご参照ください。
会社設立のデメリット
一方で会社設立のデメリットは
- 費用がかかる
- 手続きにかかる工数
の2点です。
費用がかかる
個人事業主であれば、事業開始までにかかる費用はありません。しかし、法人の場合、開始までに一定の費用がかかります。株式会社の場合は25万円、合同会社の場合は10万円です。
手続きにかかる工数
こちらは、個人事業主であれば事業開始にあたり、開業届を提出するのみです。一方、法人の場合は登記の手続きや設立に必要な書類の用意をしなければなりません。
会社設立手続きの代行については「会社設立の手続きを代行したい方必見!代行できる作業や依頼先の違いを説明します」で解説しています。
会社設立にかかる費用
必要な費用は大きく
- 法定費用
- 資本金
- 代行費用
の3点です。
会社設立に関する費用については「会社設立の費用はいくら?知っておきたい3つの費用とは?」をご覧ください。
法定費用
法定費用は
- 定款用収入印紙代
- 定款の認証手数料
- 定款の謄本手数料
- 登録免許税
からなります。
資本金
資本金とは、事業を円滑に進めるために、株主が出資した金額のことです。現在では、資本金が1円であっても会社の設立が可能になってます。しかし、実際は1円で設立すると対外信用性が担保できないなどがあります。
代行費用
代行費用とは、会社設立にあたり必要な手続きの代行を依頼したい場合にかかる費用です。
法人成りとは?
法人成りとは、個人事業主が法人を設立し、事業を法人として行うように変更する(=法人化)することです。
法人成りのメリットやタイミングなどは「法人成りをした方がお得?個人事業主が法人成りするメリットとデメリット」の記事を併せてご覧ください。
会社設立は誰に頼む?
会社設立の手続きは専門家に代行してもらうことが可能です。
設立のための手続きとして
- 設立事項の決定
- 定款の作成・認証
- 資本金の振込
- 登記書類の作成
- 登記申請
- 登記後の手続き
の6点があります。
このうち「資本金の振込」以外のほとんどの手続きを代行可能となっております。
しかし、「専門家」といっても、複数のタイプの専門家が存在し、それぞれ担っている役割が異なり、かかる費用も様々です。
手続きの詳細や各専門家である「司法書士」「行政書士」「税理士」の専門領域などについて「会社設立の手続きを代行したい方必見!代行できる作業や依頼先の違いを説明します」をご参照ください。
会社の種類
会社の種類は細かく分けると16種類あります。
その中で特に多く選ばれている法人の形態として
- 株式会社
- 合同会社
- NPO法人
があります。
株式会社
株式会社とは、利益を社員や株主に付与することと引き換えに資本を調達する法人のことです。法人全体の94.5%を占めており、最も信頼が高い法人とされています。
株式会社が適している業種として、将来的に株式上場を目指している企業などがあげられます。
合同会社
合同会社とは、経営者と出資者が同一である法人のことです。出資者全員が会社の経営者であることから、会社の重要な決断の際に柔軟に決定を行えます。
合同会社が適している業種として、小規模のスモールビジネスや地域に根ざした飲食店などがあげられます。
合同会社の設立と定款については「合同会社設立に必要な定款とは?作り方と記載内容を解説」で解説しています。
NPO法人
NPO法人とは、利益を目的とせずに事業を社会問題の解決を目標としている法人のことです。NPO法人は、利益を上げた場合には得た利益を構成員に分配をすることはなく、公益のためにその利益を再投資するという仕組みとなっています。
NPO法人が適している事業として、社会課題解決に取り組む団体などがあげられます。
併せてこちら「法人の種類16個を全て解説!法人設立にはどの種類が適している?」をご参照ください。
会社設立の流れ
実際に会社を設立する際には次のような手順で行なっていきます。
- 会社設立の準備
- 定款の作成
- 資本金の振込
- 登記書類の作成
- 登記申請
詳細については「株式会社設立の流れは?スケジュールや必要な書類を解説!」をご参照ください。
株式会社設立にあたって基本事項の決定
会社設立にあたり、定款を作成する必要があります。定款は会社の基本事項や規定などが記載されたルールブックです。
記載する基本事項は
- 絶対的記載事項
- 相対的記載事項
- 任意的記載事項
の3つになります。
絶対的記載事項
絶対的記載事項は、定款に必ず記載する事項です。万が一、記載するのを忘れると定款が無効になります。こちらの記載事項は6つの事項があります。
相対的記載事項
相対的記載事項は、記載する必要はないが、定款で定められていない場合、規則として効力が存在しない事項です。
任意的記載事項
任意的記載事項は、会社の運営のために自主的に追加した事項です。法で定められた手順に沿ってへん臆する必要があり、規則として強い拘束力を持ちます。
それぞれの事項の詳細に関しては「株式会社設立に定款は必須?作り方と記載内容を解説!」をご参照ください。
会社名の決め方
会社名とは、会社の名前のことで「商号」とも言われます。
商号は会社の名前として登記され、税金の申告や様々な契約で用いることになります。
決める際のポイント
ポイントとして以下のようなものがあります。
- 社名に由来を持たせる
- 創業者の名前を入れる
- 似ている会社名を避ける
- ドメインを取得できる名前にする
- 多言語での意味や発音も念頭に入れる
また、会社を決めるにあたり守らなければならないルールが存在します。
ポイントの詳細やルールに関しては「会社名決定の3つのルール|実際の事例を含めて紹介」をご参照ください。
会社設立後の流れ
会社設立後の流れとして
- 法務局での印鑑カード取得
- 税務署への届け出・申告
- 役場への書類提出
となっています。
詳細は「株式会社設立の流れは?スケジュールや必要な書類を解説!」をご参照ください。
まとめ
本記事では、法人化のメリット・デメリットや会社設立の流れなどについて解説してきました。
実際に会社設立を行う際の手続きには煩雑で書類も多いため、自社に必要な手続きを見極めて全体のスケジュールをよく把握することが大切です。
また、会社設立の代行に関して登記を依頼する司法書士の心当たりのない方は、一度お気軽にINQにご相談ください。
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