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【起業家インタビュー】 我慢しないで働ける社会を創る|RPAサービス Peaceful Morning|藤澤専之介さん

創業者インタビュー 【起業家インタビュー】 我慢しないで働ける社会を創る|RPAサービス Peaceful Morning|藤澤専之介さん
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若林 哲平

株式会社INQ代表取締役CEO、行政書士法人INQ代表。 様々な領域のスタートアップの融資による資金調達(デットファイナンス)を支援。年間130件超10億以上の調達を支援するチームを統括。行政書士/認定支援機関。複数のスタートアップの社外CFOも務め、業界への理解が深く、デットだけでなくエクイティ両面の調達に明るく、対応がスムーズだとVCやエンジェル投資家からの信頼も厚い。趣味はキャンプと音楽。4児の父。

当社INQがこれまでに創業融資の支援をした起業家が、どのようなバックグラウンドを持って起業、資金調達に成功したのかをお届けしていく【起業家インタビュー】。

今回はPeaceful Morning株式会社の代表取締役・藤澤さんにお話をうかがいました。

我慢しないで働ける社会を創る「Peaceful Morning」

ー 本日は、Peaceful Morningの藤澤さんにお越しいただきました。藤澤さん本日はよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

ー 改めてじゃあ、自己紹介をお願いできますでしょうか?

はい。Peaceful Morning株式会社代表取締役の藤澤専之介と申します。
2009年に社会人になって最初は3年間メーカーで経理をやり、もっと裁量の大きい環境に行きたいと思い社員3名のできたばかりの人材会社に転職して、約2年間営業やったり事業作ったりいろんな経験させてもらいました。その後もう少しステップアップしたいなと思い、インテリジェンス(現パーソルキャリア)という大手の人材会社で5年間法人営業のマネジメントや、新規事業開発の部署でHRテックのサービス開発をしておりました。2018年に会社を辞めまして、2018年9月にPeaceful Morning株式会社を創業して今3年ほど経過しております。
今日はよろしくお願いします。

ー はい、よろしくお願いします。藤澤さんといえばですね、最近NewsPicksで「RPAブームは去ったのか?」という記事で特集に登場されていました。RPAの第一人者である藤澤さんのPeaceful Morningの事業について教えていただけますでしょうか?

はい、ありがとうございます。当社Peaceful Morningでは、社名自体が「平穏な朝」という意味があり、テクノロジーを使って働き方を変えるということをミッションにやっております。

主に4つ大きな事業がありまして、一つはRobo Runner(ロボランナー)というサービスを提供しております。
大企業の2社に1社が何らかの形でRPAツールを導入しているんですけれども、導入したはいいものの社内で使い方がわからなくてRPAツールを使って上手く自動化が開発を進められない部分があります。このような会社さんに向けて月額制のサポートのサービスを提供しております。
2つ目はRobo Runner スクールというサービスで、こちらはこれからRPAの使い方を学びたい企業の担当者さんだったり、個人向けにスクール事業を提供しております。
3つ目にRPA HACKフリーランスです。こちらは日本最大規模のRPAエンジニアのマッチングプラットフォームを作っておりまして、600名ほどRPAエンジニアにご登録いただいているサービスになっております。
最後の4つ目はRPA HACKというRPAの専門メディアの運用をしておりまして、こちらはRPAに関する最新情報をピックアップして、オリジナルで記事を作って発信するメディアを提供しております。

ー ありがとうございます。今、4つの事業が走っていらっしゃるということ何ですけども、この中でも特に今後注力していきたい事業というのはどちらになるんでしょうか?

今注力したいのがRobo Runnerというサービスになっております。
RPA領域の課題として、RPAツールを導入したけどツールが全く使われていない「幽霊ライセンス」とか、RPAツールを使って自動化するロボットを開発したが、途中で止まって動けなくなってしまった「幽霊ロボット」が企業内に増えていることがあげられます。
我々のRobo Runnerを導入いただくと、社内でRPAや開発面でわからないことをチャットにて無制限で質問することができます。あとはオンラインミーティングで相談ができたり、動画でRPAの開発や導入のやり方をまとめたコンテンツを50本提供してます。RPAを導入して止まってしまうのではなくて、そこから前に進めるようなサービスとしてもっともっと売っていきたいなと思っております。

ー なるほど。RPAのオンボーディングというか継続をアウトソーシングできて御社に相談できる。そう言ったイメージでいいんですかね?

そうですね。
主な使い方は2つあって、1つはDX推進部門や情報システム部門のようにある程度ITリテラシーの高い方にRPAツールを使っていただくパターンがあります。こういう方にRobo Runnerを導入していただくことで、DX推進や情報システム部門の方のレベルが上がってRPAロボットの開発ペースを格段に上げるという支援をさせていただいております。

2つ目は特に大企業に多いんですけど、人事や営業とかの現場の方がRPAツールを使って開発を進めて身の回りの業務を自動化していくパターンがあります。情報システム部門の方が現場の開発サポートをしていく工数が割けないということから、現場の方にRobo Runnerを導入いただいて現場のIT人材育成をサポート支援するというのもあります。

誰一人取り残さないように徹底的なサポート

ー なるほど、いわゆる情報システム部門ではない非エンジニアの方、現場の方々でも使えるようにサポートされているということですね。

はい、おっしゃる通りです。ローコードツールやノーコードツールみたいにあまりコーディングを意識せずに使えるツールが増えてきているように、RPAもそのひとつになってきています。しかしどうしても現場の人たちに任せっきりで開発進めていくのは難しいので、みんなが挫折しないようにサポートしていくというサービスになります。

ー なるほど。このRobo Runnerのようなサービスっていうのは他に競合他社はいらっしゃるんですか?

競合でいうとSIerさんとかですね。SIerさんって開発を外注することがメインの仕事なんですけれども、社内で使いこなして内製化したい場合はメールで質問はできますが決められた回数内でしか答えていただけません。
一方、我々のRPAだとツールをちゃんと触っているからこそ質問がようやく出てくるものなので、使い込んでいない時期もちゃんとフォローアップできるサービスにしていこうと心がけています。週に1時間ほどオンラインミーティングの時間を設定してレクチャーさせていただいたりだとか、無制限でチャットにて質問できるというようなサポート面に関してこだわってやっていますね。

ー いわゆる、何を質問していいかわからないみたいなところも含めて相談できるということなんですね。

おっしゃる通りです。
質問できる人っていうのは比較的高いレベルの人ですが、現場の方が開発するってなると業務が忙しくて一週間ツールを触っていないという状態に陥りがちなので、私たちをペースメイクとしてうまく使っていただければと思います。

ー なるほど。次に、Robo Runnerの導入事例について伺いたいんですけども、どういう課題を持っている企業だと上手く導入できます?

とある東証一部上場の会社で70名ほどRobo Runnerで現場の開発者の方をサポートさせていただいている事例があります。ここの会社の場合はどちらかというと、DX人材を現場に増やすことを目的として利用していただいております。しっかりとDX人材の研修をして、現場で自分たちの身の回りの業務を自動化できる人たちを増やしていくようなサービスを求められていたということからRobo Runnerを導入いただいております。

他には、DX推進部門や情報システム部門が中心となってRPAを広めていきたいが、専門性がないことや知識がまだまだ浅い企業にRobo Runnerを導入いただいて、プロがサポートして上手く回しているケースとかがありますね。

ー 承知しました。そのような課題をお持ちの会社様がロボランナーに興味持たれた場合、どのようにコンタクトすればよろしいですか?

Robo Runnerで検索いただいてサービスページから問い合わせいただければ一番早いですね。
あとは、まだ具体的に興味持ってはないんだけども、例えばRPAに興味があるだとか、導入の仕方が知りたいですとか。こんなレベルの方でもRobo RunnerのページにRPA入門ガイドブックといった様々な役立つ資料を用意しておりますので、まずはダウンロードして情報収集していただければと思います。

家族との時間を作りたいと思い起業を決意

ー そんなPeaceful Morningの藤澤さん何ですけどもRPAの事業に行き着いたところまで、起業のきっかけというのを教えていただきたいのですが、

2018年に会社の研修で鳥取県の限界集落に行く機会があったんです。その時に地元のおじいちゃんおばあちゃんとお酒を飲んだり一緒に餅つきしたり、いろんな交流させていただいたんです。そこで暮らしている人たちみなさんがお酒を飲むとかご飯を食べるとか、一つひとつ楽しそうな笑顔だなという印象を持ったんです。当時の自分は会社員を8年くらいやっておりまして、そんな風に笑っている瞬間が自分にはあったかなと思うと少なかったんです。本当に笑える瞬間とか本当に楽しい瞬間っていつなんだろうって考えた時に、自分にとっては家族みんなで過ごしている時間が一番幸せだなというところに行き着いたんです。その結果、起業することで家族ともっといれるようになるんじゃないかと思った部分もありますし、サービスとしても家族と長く過ごせるサービスを作れないかなって考えた時に、たまたまRPAというものに出会って、人の仕事を自動化することを推進するRPAサービスをすれば家族と過ごす時間が作れるんじゃないかなっていうところがきっかけですね。

ー そうだったんですね。

すごい綺麗にいうとそんな感じです。実は、最初子育てのサービスやろうとしてたんですけど、自分の得意なこと生かして起業した方がいいなと思ったんです。もともと人材業界にいたことから、働き方を変えていく方が自分にとっては社会に貢献しやすい分野だなと思ったので方向転換してRPAに切り替えました。

ー 実は私も起業したきっかけが家族と長い時間過ごせるように、できるだけ裁量の大きいというか、自分でタイムマネジメントができる働き方ってなんだろうって考えた結果、起業に繋がったという経緯があったのでとても共感できました。

すごい近いですね。

自分の経営スタイルに合わせてデッドでの資金調達

ー そんな藤澤さんなんですけれども、これまでの資金調達の経過を教えていただけますでしょうか?

資金調達に関しては、創業して初期のタイミングでエクイティでエンジェル投資家の方から出資をいただきました。それ以降はデットの調達でINQさんにご支援いただいて進めてきております。1年目に新創業融資で800万円ほど融資をいただきまして、この1年以内くらいでコロナの影響でプラス1,300万円ほど融資いただきました。直近は地銀さんのほうから2,000万円ほど融資いただいていますので、トータルで4,100万円ほど融資をいただいております。

ー 最初にエンジェル投資家の小原さんから出資をいただいたということで、そこからVCに回ろうというお考えはあったんですか?

実はVCさんは時々壁打ちさせていただいたりとかはあるんですけども、自分は結構デットの方があっているなって思ったことがあったんです。
資金使途を仮説ベースに決める戦い方が自分はあんまり得意ではなくて、どちらかというと目の前で戦っているうちに面白いものが見つかったらどんどんやっていくというのが自分の経営スタイルではあるなと感じています。

ー 実際にその先ほどご紹介いただいた4つの事業を上手く組み合わせて、相互効果も得ながらもきちんと売り上げを作って銀行にも評価されて、ちゃんとデットでも運転資金を調達しながらサービスを育てているというすごく素晴らしい経営方針だなと思っていました。

ありがとうございます。そのあたりINQさんに1年目の段階で新創業融資をお手伝いいただいた時に、今後もお金を借りるにはどうしたらいいですかっていうのを相談させていただいたんです。そのときに売り上げを伸ばすことと利益を出していくことを継続していくことが大切ですよってお話をいただいたんですね。そこは意識して自分も経営してきたんで銀行融資受けやすいっていうのもの強みなんじゃないかなって思います。

ー そう言っていただいてめちゃくちゃ嬉しいです。

頭ではわかっていてもいざ誰かから言われないとわからないなと思ったんで本当にありがたかったです。

ー ありがとうございます。そんなデット中心で資金調達されてきたPeaceful Morningさんなんですけども、今後の展望をぜひ教えていただけますでしょうか。

Robo Runnerに注力していく上で、現場のIT人材を増やしていく動きが大企業中心に加速していることに気づいたんです。その中で上手くいっていないポイントを解決していくサービスを作っていきたいなと考えております。

ー 解決すべき課題がたくさん見えているということなんですね。

これもやっぱりRobo Runnerのサービスで大企業含めて社内開発者を育成したい様々な開発者様とお仕事できているからそういう問題が見えてきているのかなと思っております。

ー ということは、いま最も必要としているリソースってなんでしょうか?

システムかSaaSのサービスを作ろうとしているので、事業を作ったことがあるリードエンジニアの方を探しております。非常に難しいところだと思いますけども、

ー 事業がわかるエンジニアの方ということですね、いらっしゃいましたらぜひコンタクトを。

お気軽にぜひ。WantedlyであったりTwitterのDMでもご連絡いただければと思います。

ー WantedlyとTwitterのアカウントを貼っておきますので、そこからDMなどでぜひ。カジュアルにって感じでいいんですよね。

はい、カジュアルにぜひ。あと、横浜に本社がありますので、横浜繋がりでお気軽にご連絡いただければと思います。

ー いいですね。ご苦労もされながらですけども、堅実に事業を進められていて一同尊敬を申し上げているPeaceful Morningさんですけども。もちろん、VCですとかエクイティファイナンス中心に進めていくスタートアップっていうのもあっていいし、一方で、もうデットで堅実に事業を作っていって然るべきタイミングでエクイティファイナンスにスケールしていくっていうファイナンスもあっていいし。というところで、すごくいい事例を伺えたのではないかと思います。RPAで社内の課題を会社を解決したい会社さんですとか、事業のわかるエンジニアさんもしいらっしゃいましたら、ぜひお声がけいただければと思います。

ぜひお気軽にお声がけいただければと思います。

ー はい。藤澤さん本日は貴重なお時間ありがとうございました。

ありがとうございました。

藤澤専之介さんプロフィール 

Peaceful Morning株式会社 代表取締役 藤澤専之介 

事業会社経理、 Webサービス開発等を経験したのち、 2018年9月にRPAを 中心に業務効率化を行う Peaceful Morning株式会社を創業。月額制 RPA導 入サポート「Robo Runner」提供。RPA HACK編集長。

▼PeacefulMorningホームページ
https://peaceful-morning.com/

▼RoboRunner紹介ページ
https://robo-runner.com/

▼newspicks記事 『【RPAの誤解】ロボットは全能じゃない。人と補完し合う「労働力」だhttps://newspicks.com/news/5027844/body/

▼藤澤氏Twitter
https://twitter.com/sennosukerpa

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