若林 哲平
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日本政策金融公庫の融資審査に一度落ちてしまい、再チャレンジを試みているものの、「2度目の審査は受けられるの?」「次も落とされるのでは?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
INQにご相談に来られる方の中でも、「過去に創業融資の審査に落ちたが再度受けることはできるのか?」という悩みを抱えた方がいらっしゃいます。
本記事では、融資審査に失敗し悩まれているみなさんが、自信を持って再チャレンジするために必要な情報をまとめてご紹介しようと思います。
日本政策金融公庫で2回目の融資審査は受けられる?
結論から言うと、融資審査の回数に上限はないため、2回目であっても融資審査を受けることは可能です。ただし、前回否決の理由となった状況が総合的に改善している必要があります。
しかし、公庫は審査に通らなかった理由を明確には教えてくれないことも多く、2回目の審査は初回よりも厳しくなるケースがほとんどです。したがって、しっかりと過去の申し込み内容を振り返り、対策を立てる必要があります。
融資に失敗した時に確認すべきこと
公庫担当者が審査の際によく見る箇所について、ポイントごとに注意点をまとめています。ご自身が該当していた項目がないか、該当していた場合どのように対処すれば良いか、状況に合わせてご確認ください。
自己資金は十分だったか?
創業融資においては、資本金=自己資金の額ではなく「代表自身が準備してきた資金」となります。そのため投資家からの出資によって資本金が厚くなっている場合でも、他力本願という印象を与えてしまうと、経済的準備が足りないと評価されることがあります。
同様に「銀行の残高があればなんでも良い」という訳ではなく、いわゆる「見せ金」と呼ばれる消費者金融や知人から審査のために一時的に借りた資金は、自己資金として認められません。
創業融資では代表自身がコツコツ準備した資金が評価されます。自己資金に問題があった場合は、しっかりと口座に準備金を用意した上で再審査に臨みましょう。
事業計画書が十分だったか?
VCに提出した事業計画書と同じものを公庫に提出していませんか?
VCが事業の成長性を重視するのに対し、公庫を始めとする金融機関は確実に事業が存続するか、安定性・継続性を重視します。審査のポイントに合わせ、融資申請の際には新たに実現可能性が高く堅実な事業計画書を作成するようにしましょう。
また横文字の多用は好まれない傾向にあります。スタートアップ界隈では一般的に通じるようになりつつありますが、事業計画書内ではなるべく平易な日本語に変換するようにしましょう。
代表者の経歴・経験は?
新創業融資の審査では、代表者の職歴・経験が、起業する事業とどのように結びついているかを重要視します。創業予定の事業領域における経験が足りていないと判断されるとマイナスの評価を受けてしまいます。できるだけご自身が培った能力が活かせる事業領域を中心とした事業計画で融資申請を行いましょう。
なお、前回否決から2回目の融資審査までの期間で十分に経験を積んだとは言えない場合でも、審査を通過することは可能です。
経歴・経験以外の、事業計画や自己資金などが十分に改善されており、かつ売上の実績があるなど、総合的な判断で審査をクリアできることがあります。
代表者の個人信用情報は?
また、カードローンや割賦払い等の返済に滞納等があると、個人信用情報に問題があると判断され融資を断られてしまいます。軽微な問題であれば、すぐに個人信用情報を確認の上、問題のあった借入等の返済を行い、問題を解消しましょう。
信用情報の確認についてさらに詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
日本政策金融公庫の審査でみられる信用情報とは?CICの確認と見方
〜まとめ〜2度目の融資審査を目指すには…
2度目の融資審査を受ける際には、まずは初回の審査に通らなかった原因を分析し対処することが重要です。審査上の懸念事項が総合的に改善していれば、審査をクリアできる可能性があります。
しかし、公庫側からの情報が少ない中、一人で適切な対処をすることは非常に難しいです。2度目の審査の結果は、その後の融資にも影響を与えるため、少しでも不安のある方は実績のある機関へ相談することをお勧めします。
INQでは年間130件超、累計500件超の創業融資のサポートを行っています。多くの事例から得た経験とノウハウにより、融資申込前にある程度の融資可否の見込みをお伝えすることができます。
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