若林 哲平
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「VCからの出資など、エクイティファイナンスを第一に考えている」
あるいは、
「できるだけ自己資金と利益の再投資でまわしていきたいと考えている」という理由で、融資を先送りするスタートアップがいます。
結論から、誤解を恐れずに申し上げると、どんなスタートアップでも、すぐに融資にも取り組むべきです。
その理由を解説していきます。
1.融資は会社のコントロールを失わない
まずは資本政策の話です。
出資を受ければ、その分シェア(=会社のコントロール)を渡すことになります。
融資は返済しなければなりませんが、株式を渡すわけではないので、会社のコントロールには影響しません。
2.確率の問題
VCやCVCから調達できるのは、全体の2%とも言われています。
融資はやり方を間違えなければ(間違えて爆死するケースが多いわけですが)、出資よりも高い確率で資金調達することが出来ます。
3.時間をお金で買うべし
日本とアメリカでは「スタートアップ」の定義が若干異なるようですが、少なくともアメリカで言われている狭義の「スタートアップ」とは、次のように定義とのこと。
新しいビジネスモデルを開発し、ごく短時間のうちに急激な成長とエクジットを狙う事で一獲千金を狙う人々の一時的な集合体
(ベンチャー企業とスタートアップの違い _ freshtrax _ デザイン会社 btrax ブログ Brandon K. Hill CEO of btrax, Inc)
スタートアップであれば、急激な成長をしなければなりません。
1年かけてやっととこさ産み出した利益を再投資、などという時間はありません。
競合に先を越される前に、時間を(借りた)お金で買う必要があります。
4.融資ベースに乗る事業かどうか
投資家・VCはキャピタルゲインが、金融機関は利子が収益になります。
したがって、VCは成長性、金融機関は確実性・継続性がポイントになります。
VCだけでなく、金融機関の堅い審査に耐えうる、融資ベースに乗る事業であるかどうかは、非常に大きなポイントです。後々上場の際に響いてくるかもしれません。
5.VC等との交渉をできるだけ有利に進めるためにも
もしプロダクトなりサービスが完成して、あるいは実績を作って、いざVC等と交渉しよう、という段階になってキャッシュアウト寸前だったらどうでしょうか?
その精神的余裕のなさはVCとの交渉に少なからず影響します(と、最近2.5億をVCから調達したCEOが言っていました)。
最近はVCも実績を重視すると言われています。
実績が中途半端な段階でVCと交渉するより、きっちり融資で調達して、そのお金を溶かしながら実績を作って、その上でVCと交渉すれば、バリュエーションの面でも有利に交渉が進められます。
きっとファイナンスがわかる経営者という評価にもなるはずです。
まとめ
「では、いつやればいいのか?」についても別途記事にさせていただきます。「すぐやるわ!」という方はぜひ下記フォームからご連絡ください!!