若林 哲平
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もし金融機関からの融資と、VC(ベンチャーキャピタル)・事業会社・投資家からの出資の両方で資金調達を考えている場合、事業計画書は出す先に応じて修正を加えるべきだ、という記事です。
お客様の中には、弊社に金融機関からの創業融資のサポートをご依頼頂く前に、既にVC・事業会社・投資家へのピッチに使った美しくロジカルな資料を用意されていて、それをそのまま金融機関に出そうとする(あるいは既に出した)方がいます。
しかし、あまりそれは得策ではないことがあります。それぞれ見るポイントが異なるからです。
事業計画書の書き方と記入例については「【記入例付き】事業計画書の書き方とは?すべての項目と重要なポイントを解説します!」で解説しています。
VC・事業会社・投資家に提出する事業計画書のポイント
エクイティファイナンスにおいて、VC等出資側の収入源は主にリターンです。
堅実に失敗しないで生き延びることより、大きく成長することが求められます。したがって、「弊社はこんなに大きくなります!」という成長性が事業計画書におけるポイントとなります。
市場や競合の分析、出口戦略なども必要です。
PowerPointやExcelで作られることが多く、ビジュアルの良さも必要となるでしょう。
関連記事:事業計画書は作成支援を依頼すべき?作成支援者の選び方を解説
金融機関に提出する事業計画書のポイント
一方、金融機関の収入源は利息です。
長く堅実に事業を継続してきちんと返済し、利息を支払ってほしいところ。当然、「弊社は手堅く堅実に事業を継続いたします。」という継続性が事業計画書におけるポイントとなります。
創業時であれば市場動向等の大局観や事業の革新性よりも、代表者の経歴・実績と事業との整合性、諸支払い振り(税金や公共料金等)など定性面(数字で表すことのできない側面)や、事業計画における不確定要素の少なさが重要視されます。
金融機関の方が見慣れていないフォーマットよりも、金融機関所定のフォーマットを適切に作成し、必要に応じて別紙で補強するという形がいいと思います。
関連記事:【保存版】スタートアップの創業融資を成功させる、事業計画書の2大原則
まとめ
さらに言えば、創業融資においては、出す先が日本政策金融公庫なのか、銀行なのか、信用金庫なのかによっても、
フォーマットはもちろん書く方向性も微妙に調整する必要があります。
創業融資おける事業計画書の作成については、また別の記事で掘り下げたいと思います。