創業融資は公庫で決まり!起業家が公庫の新創業融資をやるべき5つの理由

創業融資は公庫で決まり!起業家が公庫の新創業融資をやるべき5つの理由

この記事はこれから創業融資を申し込もうとされている方、これから起業する方、起業の準備をされている方向けに書いています。

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結論!起業したら公庫の新創業融資をすぐにやるべき

結論から言うとまずはスタートアップは、起業したらすぐに日本政策金融公庫(以下、「公庫」)の新創業融資をやるべきです。やれるのにやらないという選択肢はないとあえて言い切ります。
その理由を以下ご説明します。

そもそも起業後すぐに創業融資をやるべき理由

そもそも、公庫からに限らず、起業したらまずは創業融資を受けておくべき理由から説明します。

最初が一番借りやすい

本来であれば、起業したては実績もなく、お金を貸す側からすればリスクが高いはずです。しかし、日本では国が起業率を欧米並みに高めようとしている政策的意図を反映して、公庫や信用保証協会などの公的金融機関により、創業期であっても借りやすい環境が整っています。

スタートアップの場合には特に、決算を終える前の方が借りやすい可能性があります。なぜなら、1期でも終えると金融機関は決算書を中心に審査をすることになるにも関わらず、スタートアップは1期目の決算書の内容がよくないことが多いからです。

よくない決算書で審査されてしまうと、評価を上げることが難しくなってしまいます。2期目に事業が好調で売上が伸びていたとしても「1期目の年商以上の融資はできません」などと1期目の決算書に縛られることもあります。

一方、創業期は会社の成績表である決算書がありませんので、代表者の経験や実績、経済的準備度合いを示す自己資金や、事業計画などが判断材料になります。決算書の数字に左右されないので、結果的に創業直後にやっておいた方がよかった…という振り返りになるケースをよく見てきました。

少なくとも、後述する「公庫の新創業融資をクリアするための3つのポイント」を概ねクリアできている起業家は、起業直後の事業の足跡が残っていない状況で創業融資を受けるべきです。

返済実績を早めに先に作っておく

融資はそもそも創業期に一度きり借りて終わりではなく、何度も借り換えながら経営していくものです。あのメルカリも借り換えを行っています。

借り換えの際に重要になってくるのは「返済実績」です。早めに一番最初の融資をやっておくことで、返済実績を少しでも多く積み上げることが、次の融資の際に有利に作用します。

株式シェアが希薄化しない

もし株式の第三者割当(エクイティファイナンス)で1,000万円を調達するケースを単純化すると、1億円のバリュエーションであれば10%の株式シェアを放出することになり、ラウンドを重ねるごとにシェアは希薄化していきます。

一方、創業融資で1,000万円の借入に成功したとしたら、10%のシェアを渡さずに資金調達できたことになります。もちろん返済は必要なのですが、株式シェアが希薄化しません。バリュエーションの交渉も不要です。

事業を伸ばすには資金はあるだけあった方が絶対いい

多くのスタートアップが直面する「死の谷」。
「死の谷」とは、創業資金を溶かしながら実証実験や開発を進め、利益が上がりキャッシュが回復するでに生じる資金量カーブの底のことです。スタートアップは利益を上げるまでに時間を必要とします。どのようなハードシングスが発生するかわかりません。

また、シリーズAの資金調達ラウンドではより実績を求められる傾向にあります。最も死の谷が生じやすいシリーズA手前の時期に、事業を伸ばし、必要十分な実績を積むためにはやはりできるだけ多くの資金が必要です。


出典(総務省 平成19年版 情報通信白書 図表1-2-166 ベンチャー企業が陥るといわれる「死の谷」について)http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h19/html/j1215000.html

仮にJカーブを描くスタートアップモデルでなかったとしても、たとえば、仕入れが必要なEC、先に広告費の支出が必要なD2C、大きい案件になるほど入金が後ろ倒しになる受託開発などの事業では、売上を伸ばそうとすればするほど、先にキャッシュが出ていくことになります。特に受託の場合、入金が後ろに倒れる傾向にあります。

キャッシュの不足が売上増加のブレーキとなり、せっかく伸びかけている事業の成長を止めてしまうのです。一般的に現預金は月商の1.5〜2倍あるといいと言われていますが、起業当初〜2期終えるまでは月商の2〜3倍のキャッシュを確保しておくことをお勧めします。

十分なキャッシュを確保することで売上へのブレーキを回避し、積極的に事業をブーストすることができます。

以上の理由から、公庫からに限らず、起業したらまずは創業融資を受けておくべきです。

公庫の新創業融資に取り組むべき5つの理由

では次に、起業したら受けるべき創業融資にはどんな選択肢があるのでしょうか?
起業から2期以内に使える主な創業融資制度は次の通りです。

この中でも、起業家が一番最初に取り組むべきなのは、間違いなく公庫の新創業融資です。その理由を5つご説明します。

①政府系金融機関だから積極的

公庫は国が100%株主の公的な株式会社です。起業率を上げようとしている国の政策的意図を反映して、リスクの高い創業間もない起業家に対しても積極的に融資をしています。

②融資実行までが早い

他の制度が1.5ヶ月〜3ヶ月程融資実行までにかかるのに比べて、公庫は1ヶ月前後と、比較的早く融資実行までたどり着くことが出来ます。

③手間が少ない

他の制度に比べて登場人物が少なく、面談や手書きの書類も多くないので、かける手間が少なくて済みます。

④リスクが少ない

多くの創業融資は「無担保・無保証」であることが一般的です。「無担保・無保証」とは「不動産担保や第三者による保証の提供を必要としない」ことを意味しています。公庫の新創業融資はこの「無担保・無保証」であるだけでなく「代表者保証(経営者保証)」も求められません。

代表者保証とは、会社の借金に対して代表者個人が負う連帯保証のことです。もし代表者保証がある場合、会社が借金を返せなくなったら代表者個人はその残債務を負うことになります。

公庫の新創業融資には代表者保証がつかないので、他の制度に比べて代表者個人が負うリスクが低いと言えます。

⑤他の融資の「呼び水」にもなる

公庫の審査を通過しているということで信頼が増し、他の民間金融機関からの融資が比較的受けやすくなります。公庫と他の民間金融機関の順番が逆でも同じように呼び水効果はありますが、であれば積極的に融資をしてくれる(ハードルが低い)公庫から順に申し込んでいく方が効率がいいことになります。

公庫の新創業融資のデメリットは?

公庫の新創業融資にデメリットはないのでしょうか?

強いて挙げれば金利が若干高いです。しかし、公庫を選ばない理由にはなりません。

下表のように金利だけで見れば、東京都の制度融資(創業)の方が低いですが、制度融資の信用保証協会の信用保証料(自己負担分)を考慮すると制度融資の方が負担が大きくなる場合があります。

また、上表のように、区市町村の融資あっせん制度を使うと区市町村によっては利子補給によって金利の自己負担が大幅に小さくなりますが、融資実行までには多くの手間と時間を要します。

また、下表のように公庫に比べて返済年数が短くなり月々の返済額が結局大きくなるケースが散見されます。

結局、公庫の新創業融資一択

以上を総合的に鑑みますと、公庫の優先順位は変わりません。

最もスムーズに早く最初の融資を完了し、事業にフォーカスメリットを優先すべきであり、起業家が最初にトライすべき融資は公庫の新創業融資一択と言い切っていいと考えます。

公庫の新創業融資をクリアするための3つのポイント

公庫の新創業融資をやるべきだ、ということはご理解頂けたとして、では次にどのように公庫の新創業融資を攻略していけばいいのでしょうか?

公庫の新創業融資をクリアするためのポイントは大きく分けると次の3つに分類できます。

  1. 代表者
  2. 自己資金
  3. 事業計画

これらをひとつずつ解説します。

1.  代表者

経験

代表者の職歴・経験が、起業して行う事業とどのように結びついているかを公庫は見ます。経験から事業遂行に必要な知識・情報・能力・ネットワーク等を持っているか見ています。

以下の公庫が創業融資を実行した事業者に対するアンケート結果からもそのことが伺えます。

現在の事業に関連する仕事をした経験がある開業者は82.6%(平均経験年数14.2年)、管理職の経験がある開業者は68.2%(同10.5年)に上る(図-5)。また、現在の事業に決めた理由として、「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」(42.2%)や「身につけた資格や知識を生かせるから」(20.9%)を挙げる開業者が多い(図-8)。多くの開業者は、実務経験を生かせる分野で開業している。


出典:(日本政策金融公庫総合研究所「2019年度新規開業実態調査」)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_191122_1.pdf

上記では平均経験年数が14.2年となっていますが、目安となる経験年数は6年です。

しかし、ただ6年以上あればいいということでもありませんし、6年未満だから即創業融資が受けられないということでもありません。経験年数自体が短かったとしても、総合的に事業遂行に必要な知識・情報・ネットワーク等を備えているかを示すことができれば、十分に審査のプラス材料となり得ます。

個人信用情報

個人信用情報とは、CICなどの個人信用情報機関に記録されている、借入の返済履歴のことです。代表者の個人信用情報を確認し、公庫は他の借入をきちんと返済しているか(=貸したお金をちゃんと返してくれる人か)を見ます。

返済が大幅に遅延するなどして、個人信用情報に「異動」という履歴が残っている場合、それだけで融資を受けられない可能性がありますので、心当たりのある方や心配な方は融資申込み前にCIC等で個人信用情報の開示を受けて確認しておくことをお勧めします。

▼指定信用情報機関のCIC
https://www.cic.co.jp/

諸支払い

以下の5つの支払いのうち2点について、自己名義で遅れなく払われていることが通帳等で確認できることがひとつの条件となっています。

  • 家賃
  • 携帯代
  • 電気代
  • ガス代
  • 水道代

資産背景

事業のために準備した資金以外にも代表者が下記のような資産がある場合に、プラスに評価されることがあります。

  • 預貯金
  • 解約返戻金のある保険
  • 上場株の有価証券
  • 仮想(暗号)通貨

2.  自己資金

申込み条件としての自己資金

公庫の新創業融資の申込みにあたっては以下のような条件があります。

新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金(事業に使用される予定の資金をいいます。)を確認できる方

1期終える前までに新創業融資を申し込む場合には、最低限、必要な資金の1/10は、自己資金でカバーする必要がある、言い換えれば自己資金の9倍までしか借りることが出来ないということになります。

1期を終え2期目に新創業融資を申し込む場合でも、自己資金の有無が申込みの足切り条件ではなくなるものの、審査上では手元資金の有無が非常に重要になりますので、注意が必要です。

資本金=自己資金ではない

創業融資における自己資金は、金融機関側が代表者が起業のための資金面でどのような準備をしてきたか、その度合いと覚悟を見極めるという意味で重要です。

先日、「VCから出資を受けていれば出資金額と同額の融資が受けられる」と断言されている方がいました。確かに数年前はVCから出資を受けて資本金が厚くなっていることが(今よりも)評価された時期があったことは事実です。

しかし、現在ではなお、創業融資における自己資金=資本金の額ではなく「代表者自身が準備してきた資金」が重要視される傾向にあります。

自己資金で融資可能額が見える

一般的な目安として、融資金額は自己資金の2〜3倍とよく言われます。

自己資金のみで融資金額が決まるわけではありませんが、自己資金が十分であるほど、創業融資の金額及び成功確率が高まるのは確かです。

3.  事業計画

スタートアップの創業融資における事業計画においては以下の2点が重要です。

バリカタであれ

VCは成長性を重視しますが、反対に公庫は事業が確実に(かつ早期に)立ち上がり、事業が着実に存続するかという安定性・継続性を重視します。

ですので、事業計画を立てる際、楽観的・現実的・悲観的の3つのケースを作るとすれば、悲観的なケース(ダウンサイド)をベースに作るのがよいです。

決裁権者のことを意識

融資は担当者が稟議にかけ、上席(決裁権者)が決済します。ビジネスモデルや事業の見込みを融資担当者の上席にも理解してもらう必要があります。

ですので、専門用語やスタートアップ用語を、より一般的に理解しやすい言葉に置き換えるなどして、金融機関担当者や上席が「?」とならないように心がけることが望ましいです。

創業融資の事業計画については、下記の記事に詳しく書いています。ご参照ください。

公庫の新創業融資は総合評価

公庫の新創業融資の審査は総合評価です。

上記のどれか1つの要件を満たしていれば通るものでもないし、どこか1つが欠けている・劣っているから絶対に通らないとも言い切れません。同世代や先輩の起業家が公庫の新創業融資でうまくいったとしても、状況の違いで異なる結果が出ることもあり得ます。

公庫の新創業融資を断られた場合の致命的なロス

公庫の新創業融資を断られた(否決された)場合、最低3ヶ月以上は申込みすらできなくなり、事業計画は大きく崩れ、時間的に致命的なロスとなります。

また、否決の明確な理由が履歴として残るため、再度チャレンジする際はその理由を明らかにクリアしなければならず、初回に比べてさらにハードルが上がります。

起業家には間違った情報や準備不足で回り道をして、余計な時間や労力を費やしてほしくないと願っています。きちんと準備をし、スムーズに融資を受け、その資金で事業を伸ばすという起業家本来のタスクに集中・注力してほしいと願っており、わたくしたちINQは、そのためにお手伝いをさせていただきたいと考えています。

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